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インターネットで商品を調べたあと、別のサイトやアプリでも、同じような商品の広告が何度も表示された経験はないでしょうか。
例えば、旅行先を検索したあとにホテルの広告が増えたり、靴を調べたあとに靴の広告が続けて表示されたりすることがあります。
これは、多くの場合、利用者が見たページや押した広告などをもとに、その人が興味を持ちそうな広告を表示する仕組みによるものです。
この仕組みを止めたり、広告への情報利用を減らしたりする設定を、一般に「オプトアウト」と呼びます。
ただし、オプトアウトという言葉だけを見ても、何を意味するのか分かりにくい方が多いでしょう。
この記事では、オプトアウトとは何か、広告のためにどのような情報が使われるのか、個人情報の漏洩とは何が違うのかを、できるだけ専門用語を使わずに説明します。
さらに、利用者の多いLINEとXを中心に、広告への情報利用を減らすための設定方法も紹介します。
オプトアウトとは、簡単に言えば、
オプトアウトの意味
「自分の情報を広告などに使わないでください」と断るための設定です。
オプトアウトは英語から来た言葉ですが、難しく考える必要はありません。
例えば、あるサービスが、利用者の閲覧履歴を使って、その人が興味を持ちそうな広告を表示しているとします。
その閲覧履歴を広告に使わないよう設定することが、オプトアウトです。
反対に、情報の利用を許可することは「オプトイン」と呼ばれます。
| 用語 | 簡単な意味 |
|---|---|
| オプトイン | 自分の情報を使うことに同意すること |
| オプトアウト | 自分の情報を使わないように設定すること |
ただし、オプトアウトをしたからといって、広告そのものが完全に消えるわけではありません。
多くの場合、止められるのは、利用者の閲覧履歴や興味に合わせた広告です。
そのため、設定後も広告は表示されますが、自分が以前に見た商品や、興味があると判断された内容に近い広告は減る可能性があります。
注意:オプトアウトは「すべての広告を消す設定」ではありません。
主に、自分の閲覧履歴や利用状況を使って、広告の内容を調整する仕組みを止めたり、減らしたりするための設定です。
結論から言うと、オプトアウトをしていないからといって、すぐに個人情報が漏洩するわけではありません。
個人情報の漏洩とは、例えば次のような情報が、本来渡るはずのない相手に渡ってしまうことです。
不正アクセスやメールの誤送信などによって、これらの情報が外部に流出した場合は、一般に個人情報の漏洩と呼ばれます。
一方、広告を表示する仕組みでは、主に次のような情報が使われることがあります。
これらは、広告を表示したり、広告の効果を調べたり、Webサイトの利用状況を分析したりする目的で使われます。
そのため、一般的な意味での個人情報漏洩とは異なります。
ただし、自分が知らないところで閲覧履歴や利用状況が使われることに、不安を感じる人もいるでしょう。
重要な違い
広告のために情報が使われることと、個人情報が事故や不正によって漏洩することは、同じではありません。
ただし、利用者が十分に理解していない状態で情報が利用される場合があるため、設定内容を確認することには意味があります。
Webサイトやアプリでは、利用者が何を見たかを記録する仕組みが使われています。
代表的なものに、Cookie(クッキー:Webサイトを見た記録などをブラウザに保存する小さな情報)があります。
Cookieは、次のような便利な機能にも使われています。
そのため、Cookie自体が危険なものというわけではありません。
一方で、広告会社がCookieなどを利用すると、どのページを見たかをもとに、興味を持ちそうな広告を表示できます。
| 流れ | 起こること |
|---|---|
| 1 | 旅行サイトで北海道旅行について調べる |
| 2 | 閲覧した内容が、広告表示のために記録される |
| 3 | 別のWebサイトやアプリを開く |
| 4 | 北海道のホテルや航空券の広告が表示される |
このような仕組みによって、同じ商品や似た広告に追いかけられているように感じることがあります。
広告のために利用される情報は、サービスによって異なります。
一般的には、次のような情報が使われる場合があります。
| 情報の種類 | 簡単な説明 |
|---|---|
| 閲覧履歴 | どのWebサイトやページを見たかという記録 |
| 検索履歴 | どのような言葉で検索したかという記録 |
| 広告の操作履歴 | どの広告を表示し、どの広告を押したかという記録 |
| 端末情報 | スマートフォンやパソコンの種類、基本ソフトなどの情報 |
| 接続情報 | IPアドレス(インターネットに接続する際に使われる番号)などの情報 |
| おおまかな位置 | 都道府県や地域など、大まかな接続場所 |
| 広告識別子 | スマートフォンや端末を広告目的で見分けるための番号 |
| 推測された興味 | 旅行、住宅、車、美容など、興味があると判断された分野 |
これらの情報だけで、必ず本人の氏名や住所が分かるとは限りません。
しかし、複数の情報を組み合わせることで、同じ利用者かどうかを判断したり、興味の傾向を分析したりすることは可能です。
Webサイトの個人情報保護方針や広告に関する説明を見ると、Google、LINE、X、Facebook、Amazonなど、多くの会社名が並んでいる場合があります。
これを見ると、掲載されているすべての会社に、自分の情報が送られているように感じるかもしれません。
しかし、必ずしもそうとは限りません。
実際に情報が送られるかどうかは、そのWebサイトやアプリが、どの広告会社や分析サービスを利用しているかによって異なります。
また、広告が表示されるまでには、次のような複数の会社が関わることがあります。
そのため、関係する会社名が多く掲載される場合があります。
会社名が多いからといって、掲載されているすべての会社へ、必ず自分の情報が送信されているとは限りません。
実際に利用されるサービスは、閲覧したWebサイトやアプリの仕組みによって異なります。
オプトアウトをすると、主に広告への情報利用が制限されます。
| 変わる可能性があること | 内容 |
|---|---|
| 閲覧履歴に合わせた広告 | 以前に見た商品やサービスに近い広告が減る可能性があります。 |
| 興味に合わせた広告 | 興味があると判断された分野の広告が表示されにくくなります。 |
| 広告会社による追跡 | 複数のサイトやアプリをまたいだ行動の確認が、一部制限されます。 |
一方で、オプトアウトをしても、次のことまで完全に止まるとは限りません。
簡単に言うと
オプトアウトは、すべての情報収集を止める設定ではなく、主に広告目的で使われる範囲を減らすための設定です。
LINEでは、LINEアプリの利用状況や、Webサイトの閲覧状況などをもとに、利用者が興味を持ちそうな広告を表示することがあります。
広告への情報利用を減らしたい場合は、LINEアプリ内の設定を確認します。
LINEの設定場所
ホーム → 設定 → プライバシー管理 → 広告の設定
表示された画面で、広告に使われる情報を確認できます。
LINEアプリの更新状況によっては、項目名や表示場所が多少異なる場合があります。
ウェブ行動履歴とは、Webサイトで何を見たかという記録です。
追跡型広告とは、複数のWebサイトやアプリでの行動をもとに、その人に合いそうな広告を表示する仕組みです。
この設定が有効になっていると、Webサイトの閲覧履歴などをもとに、興味がありそうな広告が表示される場合があります。
設定の考え方
Webサイトで見た内容をLINEの広告に使ってほしくない場合は、「ウェブ行動履歴を利用した追跡型広告」をオフにします。
LINE内部識別子とは、LINE側が利用者を区別するために使う番号のようなものです。
氏名そのものではありませんが、同じ利用者かどうかを見分けたり、広告の内容を調整したりするために使われる場合があります。
この情報を広告表示に利用してほしくない場合は、設定をオフにします。
LINEでは、広告表示に使う情報を個別に設定できる場合があります。
| 項目 | 簡単な意味 |
|---|---|
| 広告トピック | 旅行、車、住宅、美容など、興味があると判断された分野 |
| 属性情報 | 年齢層、性別、家族構成、生活状況などに関する情報 |
| 行動履歴 | LINEや関連サービスで何を見たか、どの機能を使ったかという記録 |
広告への利用をできるだけ減らしたい場合は、それぞれの項目を開き、不要なものをオフにします。
設定をオフにしても、LINEの利用自体に大きな影響はありません。
ただし、広告自体は引き続き表示される場合があります。
iPhoneでは、LINEアプリ内の設定とは別に、iPhone本体にも追跡を制限する設定があります。
ここでいう追跡とは、複数のアプリやWebサイトをまたいで、同じ利用者の行動を確認することです。
iPhoneの設定場所
設定 → プライバシーとセキュリティ → トラッキング
すべてのアプリから追跡の許可を求められたくない場合は、同じ画面にある「アプリからのトラッキング要求を許可」をオフにします。
この設定をオフにしても、LINEは通常どおり利用できます。
ただし、LINEアプリ内の広告設定と、iPhone本体の追跡設定は別のものです。
広告への情報利用をできるだけ減らしたい場合は、両方を確認する必要があります。
Xでは、利用者が見た投稿、検索した内容、押したリンク、フォローしたアカウントなどをもとに、広告の内容を調整する場合があります。
また、X以外のWebサイトやアプリでの行動が、広告表示に使われる場合もあります。
Xアプリの設定場所
設定とプライバシー → プライバシーと安全 → カスタマイズとデータ
Xアプリの更新状況や利用している端末によっては、表示される項目名が異なる場合があります。
パーソナライズド広告とは、利用者の行動や興味に合わせて表示される広告です。
「パーソナライズ」という言葉は分かりにくいですが、簡単に言えば、「その人向けに内容を変えること」です。
この設定をオフにすると、自分の行動や興味に合わせた広告が表示されにくくなります。
ただし、通常の広告は引き続き表示されます。
推測される識別情報とは、同じ利用者かどうかを判断するために使われる情報です。
例えば、次のような情報が含まれる場合があります。
これらの情報を使って、Xが同じ利用者である可能性を判断し、表示内容や広告を調整する場合があります。
このような利用を減らしたい場合は、設定をオフにします。
ビジネスパートナーとは、Xと広告配信や情報分析などで協力している外部企業のことです。
この項目が表示されている場合は、内容を確認し、外部企業との情報共有を希望しない場合はオフにします。
Xの設定画面は、アプリの更新や利用地域などによって表示が変わる場合があります。
同じ名前の項目が見つからない場合は、「広告」「カスタマイズ」「データ共有」などの項目を確認してください。
パソコンのブラウザからXを利用している場合も、広告に関する設定を変更できます。
Xにログインした状態で設定を変更すると、そのアカウントに設定内容が保存されます。
一方、Xにログインしていない状態で設定した場合は、そのとき使用しているブラウザだけに設定が保存される場合があります。
Androidスマートフォンには、広告表示などに使われる広告ID(広告のために端末を見分ける番号)があります。
広告IDは、氏名や電話番号そのものではありません。
ただし、アプリが同じ端末を見分けたり、広告を表示した回数や反応を確認したりするために使われます。
Androidの一般的な設定場所
設定 → プライバシー → 広告 → 広告IDを削除する
古いAndroidでは、「広告のカスタマイズをオプトアウトする」という名前で表示される場合があります。
機種によっては、次の場所に設定があります。
表示される項目には、次のようなものがあります。
広告への情報利用を減らしたい場合は、それぞれの内容を確認し、不要な設定をオフにします。
LINEとXの設定を変更しても、すべての広告会社による情報利用が止まるわけではありません。
次の設定は、それぞれ別のものです。
そのため、追跡や広告への情報利用をできるだけ減らしたい場合は、普段利用しているサービスから順番に確認する必要があります。
ただし、個人情報保護方針などに掲載されている広告会社を、必ず一社ずつすべて確認しなければならないとは限りません。
まず確認する場所
広告会社のオプトアウト設定は、Cookieに保存される場合があります。
この方式では、Cookieの中に、「この利用者は広告への情報利用を希望していない」という設定が記録されます。
そのため、Cookieを削除すると、オプトアウトの設定まで消えてしまう可能性があります。
次のような操作をしたあとは、設定を再確認した方がよいでしょう。
また、スマートフォンとパソコンでは、それぞれ別に設定が必要な場合があります。
Webサイトでは、広告以外の目的でも利用状況が記録されることがあります。
例えば、次のような目的です。
これらは、Webサイトを改善したり、安全に運営したりする目的でも使われます。
そのため、利用者の情報を集める仕組みが、すべて悪いというわけではありません。
重要なのは、何の情報を、何のために使っているのかが、利用者に分かりやすく説明されていることです。
LINEやX、スマートフォン本体の設定を見直すことで、広告への情報利用を減らすことはできます。
しかし、インターネット上のすべての記録や情報送信を、完全に止められるとは限りません。
Webサイトやアプリを安全に提供するためには、次のような情報が必要になる場合があります。
そのため、オプトアウトをしたあとも、サービス運営や安全対策に必要な情報が記録される場合があります。
オプトアウトは、インターネット上から自分の記録を完全に消す機能ではありません。
主に、広告のために自分の行動履歴を使われる範囲を減らすための設定です。
行動に合わせた広告は、利用者に関係がありそうな商品やサービスを紹介するために使われています。
自分に関係のない広告が減るため、便利だと感じる人もいます。
一方で、複数のWebサイトやアプリをまたいで、自分の行動を調べられることに不安を感じる人もいます。
どちらが正しいという単純な問題ではありません。
重要なのは、どのような情報が使われ、どのような設定が用意されているのかを理解したうえで、自分で選ぶことです。
広告に自分の行動履歴を使ってほしくない場合は、まず利用頻度の高いLINEやX、スマートフォン本体の設定を確認してください。
| 確認する場所 | 主な設定内容 |
|---|---|
| LINE | ウェブ行動履歴、LINE内部識別子、広告トピック、属性情報、行動履歴 |
| X | パーソナライズド広告、推測される識別情報、外部企業との情報共有 |
| iPhone | アプリごとのトラッキング許可 |
| Android | 広告ID、広告のトピック、広告の測定 |
| GoogleサービスやWebサイトで表示される広告の調整 | |
| ブラウザ | Cookieの保存、第三者によるCookieの利用、閲覧履歴 |
オプトアウトとは、簡単に言えば、自分の閲覧履歴や利用状況を、広告などに使わないよう断るための設定です。
オプトアウトをしていないからといって、直ちに個人情報が漏洩するわけではありません。
しかし、閲覧したページ、押した広告、端末情報、興味があると判断された分野などが、広告の内容を決めるために使われる場合があります。
LINEでは、次の場所から確認できます。
Xでは、次の場所から確認できます。
iPhoneでは、次の場所から確認できます。
Androidでは、機種によって異なりますが、一般的には次の場所から確認できます。
最終まとめ
オプトアウトをしても、広告が完全に消えたり、すべての情報収集が止まったりするわけではありません。
しかし、自分の閲覧履歴や利用状況を、広告のために使われる範囲を減らすことはできます。
必要以上に恐れる必要はありませんが、何も知らないまま放置するのではなく、まずはLINE、X、スマートフォン本体の設定を確認することが重要です。
※本記事の操作手順は2026年7月時点の内容をもとにしています。アプリやスマートフォンの更新により、項目名や表示場所が変更される場合があります。